* ミュージカル CoCo〜 は誰でも参加できる市民劇団です。 *

桜は不思議な樹だ。
毎年ひっそりと準備をして、開花の時には日本中、まるで打ち上げ花火のようにパッと咲いて散る。
花を咲かせた桜たちは、とても嬉しそうである。その下を通ると、「うふふふふ・・・」と、風が吹くたびに笑い声が聞こえるような気がする。見上げると、なにやら透き通った、雅な姿をした精霊が振ってくるようでもある。
一年間の辛抱もなかったみたいに、そして咲いている間は散ることなど考えていないみたいに、ただただ幸せそうである。

私が通った学校にも、住んでいた外国の街にも桜の樹はあって、年ごとにたくさんの見えない贈り物をいただいた。その桜のことを、いつか芝居にしてみたいと思った。そしてどうやら、今がその時だったようだ。

桜の芝居を、共に創ることになった狛江の劇団ミュージカルＣｏＣｏ〜とは2年目のおつきあい。昨年、照明家の友人から紹介されて「ねこはしる」を演出させていただいたが、後にCoCo〜創立に関わった演出家の方が、私が昔とてもお世話になった方と知り、人と人とが結ぶご縁に驚いた。

世界を『演劇人』という民族でくくってみると、その輪はとても密接で近しい。狛江の皆も今や、私の大切な演劇仲間だ。仲間同士、私たちはたくさんのことを学び合ってる、と思いたいが、実際のところ、いただくものの方がずっと多いような気がしてる。

かけがえのない仲間だ。芝居をやっていなければ、なかった出会いに感謝である。
今日、狛江の桜たちは、年輪を一つ増やして、自分たちの花を咲かそうとしている。
見る、聴く、感じる、五感を開いて、「信じる」を楽しんでいただければ幸いである。

CoCo〜さん、第三回公演おめでとうございます！
想えば、もう6年も前に皆さんと初めてお会いして、喋れなかった子が今は台詞を言い、私の身長を追い越した子も・・・。もちろん大人の方々も舞台に立つための意気込み、精神力が立派に成長なさいました！
今回初めて、演出の野崎さん脚本、芳賀さん作曲で『生きる』をテーマに、なんとも素敵な作品に仕上がりつつあります。
振付は曲に大きく左右されますが、もう曲を聴いた瞬間から振りが浮かぶ曲も数曲あり、楽しい時間を過ごせました。
苦労話としては、リハーサル場所の関係で、バンド練習と一緒という時は精神力を試されるようでした・・・。と言うのも、振り付け作業は、頭の中に曲を口ずさみながらイメージを膨らませるのですが、そんな時に違う曲が大音響で！！そんな時の振り付けはちょっと自信がなかったりしますが、出演者の方々の意気込みと素敵な生バンド演奏で乗り切っていただきたい(^_^)
主婦の方々中心の制作、出演で、家庭は？と本当に毎回脱帽ですが(差し入れのおにぎりもアリガトウ)、本番の今日は楽しんで頂きた〜い！！

CoCo〜の皆さん、本公演おめでとうございます！
9月。久々に会った皆さんの印象は、新メンバーも加わり、舞台に向かう真っ直ぐな想いとエネルギーでいっぱいでした。
子ども達の成長や、大人の方の個性の競演も見ていてワクワクします。「今年のCoCo〜は気合充分！」今日の日のために、短期間のリハーサルで全力の情熱を注いできた皆さん・・・　
きっと個々(ココ)に満開の花を咲かせてくれることと思います。今回も、公演にお手伝いできたことを嬉しく思います。
舞台裏を走りつつ、皆さんのパワーを感じたいと思います。

石の上にも3年(？)、継続は力なりと申しますが、続ける事の大切さを改めて感じます。私もまだまだ未熟でありますが、まがりなりにも指導する立場になって、たくさんの事を学びました。3年たって、お庭をみるような気持ちでメンバーを見ております。
大きい花、小さい花、赤い花、薄青い花、細長い茎、根っこの長い小さな芽。書く言う私も育てられました。お互いによい実りがありますように！

ただひたすらがむしゃらに頑張ると、目の中に高温のメラメラの火が宿ることを知りました。
CoCo〜の皆の目を見て、私の心は毎回揺さぶられっぱなし。
忘れちゃいけない大切な事、たくさん教えてもらいました。ありがとう！

CoCo〜にいる子ども達は、みんな言い顔してるなあ〜と思う。
それを温かく見守るお母さん達。なんだか、ほっこりした炊きたてのご飯みたいな人たちだなあと思う。
そんな、優しさにあふれたステージを少しでも皆さんに伝えるお手伝いが出来るよう、精一杯頑張りたいと思います。
楽しみにして下さい。

ひたむきな主役の二人の少女、それを支え見守る乳母たち、いつも元気な風小僧たち、そしてバンド。
様々な世代が交錯して生み出されるパレードは、今日この日に季節外れの桜を咲かせる事でしょう。